令和元年8月26日〜9月1日 活動記録

週明け月曜日から埼玉県議会 警察危機管理防災委員会の視察がはじまりました。

大宮駅から新幹線で一路盛岡駅へ。岩手県警察本部において「高齢運転に対する運転指導について」視察しました。昨今全国的にもアクセルとブレーキの踏み間違えによる事故が多発しており問題になっております。東京都などは「東京都高齢者安全運転支援装置設置促進事業補助金」として安全装備設置に9割の補助が出るなど対策が取られています。岩手県は全体の交通事故は減少傾向にありつつも高齢者による事故は増えている現状を踏まえ、ドライブレコーダーを貸し出し、記録された画像から個別に運転指導をしたり、VRや仮想運転システムを使い運転指導をしております。また免許を自主返納した方への支援を手厚くするなどハード、ソフト両面から安全対策に取り組んでいました。学びを活かして交通事故抑止の提言をしてまいります。

次に釜石鵜住居復興スタジアムで防災危機管理について視察しました。もうすぐはじまるラグビーワールドカップ🏉の会場にもなっている釜石復興のシンボルとして大きな期待が寄せられているスタジアムです。ここは釜石市立鵜住居小学校と釜石市立釜石東中学校があった場所で津波によって全壊浸水被害を受け学校は移設。その後復興計画「復興まちづくり基本計画」を策定し「将来の希望を創る個性的な取組の推進」を掲げ、スタジアムは復興のシンボル的役割を担っております。この鵜住居地区は歴史的にも複数の津波被害を受けていて地域住民は日頃から防災の意識が高く災害時には常に高い所へ避難するという訓練が徹底されていた為、海岸線に近い場所であるにもかかわらず鵜住居小学校と釜石東中学校の児童・生徒約600人は高台に避難して津波の難を逃れ、“率先避難”を柱とする津波防災教育の成果が出ていました。やはり平時に防災に対する意識を高め対策を取っておくことが何より重要であると感じます。

埼玉県は同じくラグビーワールドカップ開催地でもありますのでお互いに情報を共有しながらラグビーワールドカップの成功に向けて取り組んでまいります。そしてあの震災を忘れず、9年目になった今も復興は終わっていないことを認識し、日本全体で支援する気持ちを忘れてはならないと強く感じた視察になりました。

3箇所目は大鎚長役場へ。平野町長自ら我々をお出迎えくださり、現状についての説明をしてくださいました。東日本大震災で甚大な被害を受けた大槌町。震災直後、当時の町長を含む課長クラスの職員が全員行方不明になった為、行政機能が麻痺し、情報が伝わりにくく周囲から孤立する状況が続いたそうです。その後復興支援で日本全国から多くのボランティアや支援団体、行政からも出向で職員を派遣してくれた事には大変感謝をしておりましたが、現場では被災し家族とも連絡が取れないまま、混乱した市民との間に挟まれた大槌町の職員さんは、大変な苦労があったと仰っていました。当時職員だった平野町長も顔見知りの町民から『殺すぞ!』とまで言われたことを今でも忘れられずにいると言います。そんな中、支援に駆けつけてくる多くの人は『何をしたら良いですか?』と気持ちだけ先行して問いかけてくる。職員さんも出来るだけ対応はしようと駆け回っていましたが、自身も被害を受けている中で、冷静な判断で指示を出すことが出来ず、かえってプレッシャーになり、何も出来ないと職責に耐えきれず自ら命を絶つ方も少なくないそうです。今でも復興支援に来てくれる方々や出向職員も同じ様な苦労があると町長は仰っていました。被災時に支援に駆けつける場合は、無闇に気持ちだけ先行して何の準備もせず行くのでは無く、しっかり自分達が何が出来るのかをはっきりさせてから行くべきだと改めて感じました。そして被災から8年が経過し復旧復興作業がほぼ完了する令和元年。街も人もまだまだかつての状態になるには程遠い現状がありますが、被災から復興までの過程を教訓とし埼玉県でも防災減災、対応力強化の教訓にしなければならないと強く感じました。  

4箇所目は双葉警察署浪江分庁舎へ。災害時における県民の安全安心の確保について視察しました。

ウルトラマンに所縁のある福島ならではの取組みで「ウルトラ警備隊」を設置し、埼玉県からも新進気鋭の3名の警察官が出向しており日々地域の安全を守ってくれております。我々警察危機管理防災委員会の委員でもある神尾議長から埼玉県議会として感謝状を送らせていただきました。遠い地での職務は大変だと思いますが頑張っていただきたいと思います。

ここ浪江町は福島第1原発の事故により、避難指示が出され未だ解除されない区域もあり完全復興には先が見えない状態が続いています。一方で解除された地域には徐々に住民も戻って来ているようで、イオンスーパーなども開店しましたが、働く場所が少なく若い人達がなかなか戻って来れない事がこれからの課題になると感じます。被災地の最前線において治安の確保を行なってくださる皆様には頭が下がる思いです。埼玉県からの出向警察官の体験を活かして今後の治安維持の教訓にしてまいります。

3日間の視察でしたが内容の濃い視察になりました。今後に活かしてまいります。

8月30日…とうとうこの日がやってきてしまいました。

16年間ただただ埼玉県発展の為ご尽力くださった上田清司埼玉県知事が全ての職責を終え退庁されました。セレモニーには600名を超える職員、議員、何より県民が集まり上田知事の実績を称え労をねぎらいました。セレモニー前には会派室にもお運びくださり会派のメンバーと記念撮影。一人ひとりにもお声がけくださり、私は上田チルドレンとして恥ずかしくないように今後の議会運営に取り組むとお誓い申し上げました。

ただ一つ残念なことは、最後まで対決姿勢を崩さなかった自民党県議団の姿が無かったこと。空の自民党会派室を訪れた上田知事はどの様な思いだったのか…議会で戦い続けたからこそ、ノーサイドで最期くらいはお互いの今後に健闘を讃え合う姿が見たかったと個人的には思いました。

上田知事、本当にお疲れ様でした。そしてありがとうございました!

夜は地元まきば園のハワイアン祭りに参加させていただきました。

夏の終わりの夜に楽しいひと時を過ごすことが出来ました。お誘いいただきありがとうございます。

日曜日は行田市水泳大会🏊‍♂️300名近い参加者で日頃の成果を競い合いました。知り合いのお子様や姪っ子。実は妻も選手として参加していました。雨もなんとか持ち堪えて屋外での競技に元気な子供たちの姿が印象的です。ここから将来のオリンピック選手が選出されることを大いに期待します!